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伊勢木綿について
臼井織布株式会社  ホームページ
〒514-0113
三重県津市一身田大古曽67
TEL 059-232-2022
FAX 059-232-6515

 

 

はじまりは一本の綿糸から。礎を築いた伝統の布。

「伊勢は津でもつ、津は伊勢でもつ、尾張名古屋は城でもつ」
と歌われた様に伊勢の国の中心地であった津の周辺には、絹(伊勢袖)、麻(津もじ)、木綿(伊勢木綿)の産地でした。

伊勢木綿は伊勢参宮の土産物として、津の街道で名産の一つとして売られたり、江戸から戦前まで日常着として全国の人々に愛用されるなどして、当時の伊勢商人達の経済的基盤を作りました。

しかしながら戦後化学繊維の発展や、服飾文化の変化で需要は激減、伊勢木綿を生産する工場は廃業が相次ぎ、現在では臼井織布、ただ一社のみとなったため、伊勢木綿は大変貴重なものとされています。
その貴重さから、伊勢木綿は三重県の伝統工芸品として認定されています。

 

 

 

綿(わた)に戻ろうとする伊勢木綿の柔らかさの秘密。

昔から変わらぬ製法で出来る小巾の反物は、最高の肌触りと古布のような素朴な風合いがあります。
その秘密は糸(弱撚糸)にあります。

弱撚糸(ねじりの少ない糸)は綿(わた)に近い状態で、切れやすく織るのが非常に難しいため、良質の糸でゆっくり織らなければなりません。
そのため、1台の機械で1分間に約3センチ、1日で一反(約13メートル)しか織れません。

工場には明治時代の「豊田式自動織機」がずらりと並び、まるで博物館のような光景です。
そのすべてが現役で稼働しており、今日も一反一反、丁寧に織り上げられています。

出来上がった布は洗っていくうちに糊が落ちて、糸が綿(わた)に戻ろうとするので、生地がやわらかくなっていきます。この肌触りこそが伊勢木綿の魅力なのです。

国内最高級の純綿糸を使用し、明治時代から変わらぬ製法から生まれるそれは、 一般の木綿は洗えば硬くなるのに対し、伊勢木綿は洗えば洗うほど柔らかく風合いが出ます。また、しわになりにくいのも特徴です。

 

 

 

伊勢木綿のキモノ

昔は庶民の普段着といえば、木綿のキモノでした。
最後にはハギレにして雑巾替わりにして使い切ったとも言われているほど、生活に根ざした存在だったこともあり、丈夫で、しかも扱いやすいというのが身上です。
臼井織布の伊勢木綿は、堅牢度の高い染色を駆使してやわらかい色合いに染めています。
まったく同じ反物はなく、色の組み合わせも様々。
季節問わず着られる気軽さはもちろん、通気性や保湿性にも優れたやわらかな風合いは、手ざわりもよく長く着ていただけます。

 

 

 

伊勢木綿の取り扱い方法について

丈夫な木綿ですが、伝統的な糸、染め、織りをしていますので、使用に際し工夫と注意が必要です。

洗濯・しわ・縮みについて
・手でもみ洗いが最適です。
・中性洗剤をご使用下さい。(漂白剤・蛍光剤等が入っていないものが好ましい)
・洗濯機を使用する時はネットに入れ、手洗いモードで洗って下さい。
・熱を加えると縮みの原因になりますので、お湯や乾燥機の使用は避けて下さい。
・干す時に引っ張ってしわを伸ばすことにより、ほとんど縮まなくなります。
・殆どの商品は湯のし(洗い加工)済みですが、さらに3〜5%の縮みが発生する場合がございます。
・生乾きでアイロンを当てる際は、あて布をして下さい。
・糸切れ防止に生地にでんぷん糊が含まれているため、使いはじめはしわになりやすいですが、使用してゆくうちに糊が落ち、ふわっと柔らかくなっていきます。

色落ちについて
・基本的には堅牢度の高い染料で染めていますが、藍染を含む草木染の場合は色落ちしますので、単独で短時間(10分程度)で洗濯を終了して下さい。

 

 

 

臼井織布について

< 歩み >
江戸中期に現在の亀山の三ツ寺という所で染めを始め、その後今の工場がある寺内町へ移転。
明治に入ったころから出機や手織り機が並び、織物業を兼ねるようになる。
明治20年頃に臼井忠吉が豊田織機を購入。
それまで持っていた機を並行して使いながら、本格的な織物業を始める。
昭和24年に個人事業だった臼井商店から現在の臼井織布株式会社を設立。



< 臼井織布 会社概要 >

社 名
臼井織布株式会社
代表者
臼井 成生
住 所
〒514-0113
 
三重県津市一身田大古曽67
 
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T E L
059-232-2022
F A X
059-232-6515
営業時間
11:00〜17:00
定休日
土・日・祝日
創 業
江戸時代中期
設 立
昭和24年
資本金
1,000万円

※工場見学は事前にご予約を頂ければ可能です。お電話にてお問い合わせ下さい。
※駐車場あり。
※店頭での販売も若干数あり。